法人の紹介

公益財団法人 日本自然保護協会(2011.05.17更新)

私たちは、「自然のしくみ」が生きている社会をめざしています。
一人ひとりが自然を守る力に

戦後まもない1949年、発電所建設でダムの底に沈もうとしていた尾瀬を守るため、生物学者や登山家などが中心になって「尾瀬保存期成同盟」を結成。その2年後、広く日本の自然を守ろうと「日本自然保護協会」と名前を改め、1960年に日本の自然保護団体では初めて財団法人となりました。以来、尾瀬・知床・白神山地などの日本を代表する自然や、各地の森・里やま・川・海辺の生態系や野生動植物の生息・生育地など、幅広い自然保護活動に取り組んできました。日本生まれの、日本の自然を守る自然保護NGOです。
私たちの暮らしは、自然に支えられています。たとえば食料や水、木材などの供給的機能、気候や水流などの調節的機能、農業には欠かせない栄養などの物質を循環させる基盤的機能、文化や芸術、レクリエーションなどの精神活動の源となる文化的機能など、どれも私たちが生きていくために不可欠なものです。これらの自然がもっている機能は「生態系サービス」と呼ばれています。これらの機能は、ある1種類の動物を守るということでは維持できません。人間を含め、動物・植物・菌類など生きものが生き続けられる「自然のしくみ」として守ることが必要です。日本自然保護協会は、「自然のしくみ」が生きている社会を目指しています。私たちのくらしや生命を支えている、自然のシステム。豊かな自然が持続可能な状態にあることが、人間社会にとっては重要な社会保障システムなのです。
豊かな自然の機能が壊されるような開発行為には、日本自然保護協会は、行政・民間企業を問わず意思表示をしてきました。なぜその自然を次世代に渡したいのかの科学的な調査データを提示し、自然のしくみを活かした社会を提案し続けてきました。こうした活動に賛同してくださる方々の会費やご寄付が主たる財源となり、半世紀以上活動を続けてきました。

■自然を守る、科学的根拠を示します。
生態系サービスの存在や、生態系サービスをもたらしてくれる自然のしくみ、自然を構成している動植物のくらしぶりは、意識しなければ普段の生活では気づきにくいものです。
日本自然保護協会の調査研究は、植物のレッドデータブック(RDB)などの長年の専門家のネットワークをいかした研究のほか、一人ひとりが自然の守り手になる社会を目指して、きめ細やかに状況を把握する市民モニタリングにも力を入れています。設立当初からかかわる尾瀬国立公園をはじめとする自然公園などの自然を守る法律や制度についても研究をし、自然保護への政策提言を続けています。

 

沖縄での調査風景


■全国のネットワークが大きな財産です。
ただし、事務局があるのは東京で、スタッフは24名(2011.4現在)。この人数で日本全国の自然は守りきれません。日本各地の自然を日々見守っているのは全国2万数千人の会員、支援・協力者の皆さんです。事務局は、地域の方々やNGO、研究者との情報交換、データ集約、独自の調査などを行いながら、事実を科学的に明らかにして問題解決を目指します。
1978年に始まった自然観察のボランティアリーダー(自然観察指導員)の養成講習会は、2万5000人以上が受講され、各地で自然観察会を軸にした環境教育が展開されています。ほかにも全国約200カ所の里やまをモニタリング調査するモニタリング1000里地の調査講習会の開催や、身近な自然の健康診断「自然しらべ」など、身近な自然とのふれあいや、身近な自然の守り手となるボランティア活動をすすめてきました。自然保護の最新情報をお届けする会報『自然保護』(年6回)も発刊しています。

自然観察指導員講習会でのひとこま


■守った自然をさらによくし、自然に支えられた社会づくりに挑戦しています。
自然を楽しみ、知ることを守る力にしながら、なくなりそうな自然を守る。自然が守られるしくみをつくり、守った自然とともに豊かに暮らすために、人と自然のかかわりの再構築と生物多様性保全の実現に取り組んでいます。
赤谷プロジェクトや、綾の照葉樹林プロジェクトは、自然保護問題の末に守られた場所を、より豊かな状態にして次世代に引き継ぐ、持続可能な社会づくりを実践するためのモデル事業としてを行っています。

赤谷プロジェクトのフィールドを地域のメンバーと調べる


■公益財団法人になりました。
2011年4月1日に、日本自然保護協会は「公益財団法人日本自然保護協会」に移行しました。
これからも、豊かな日本の自然を次世代に引き継ぐために活動を進めていきます。みなさまのご参加、ご入会、寄付をお待ちしております。

■公益財団法人 日本自然保護協会(NACS-J)
〒104-0033東京都中央区新川1-16-10ミトヨビル2F
TEL.03-3553-4101 FAX.03-3553-0139  http://www.nacsj.or.jp/


(日本自然保護協会 広報・編集部 志村智子)


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